企業の情報システムの発展 9
第二の影響として、企業の情報システムはアナーキー(無秩序)な状況に陥りました。
大型のメインフレーム(汎用)・コンピュータを扱ってきた情報システム部門の技術者は、パソコンをおもちゃとしか思わなかったのです。
そのため、末端の現場にパソコンが導入されても無視していました。
しかし、小回りのきくパソコンの効用に目覚めた現場は、いつもバックログに追われ、新しいプログラムをなかなか作ってくれない情報システム部門に見切りをつけ、次々と独自にパソコンの数を増やしました。
しかし、パソコンといえども立派なコンピュータであり、現場の"素人"では技術的に手に余る場合もあります。
それを情報システム部門に頼んでも扱い切れないこともあり、会社全体の情報システムとしてみると混乱は増すばかりになったのです。
しかし、やがてパソコンを全体のシステムに取り込んだほうが、むしろ効率的な情報システムが構築できるという考えに情報システム部門も改まっていきます。
コンピュータ・メーカーの戦略もマイクロ・メインフレーム・リンク(MML)という概念で、大型コンピュータとパソコンの共存を打ち出してきました。
何でも大型コンピュータで処理するのではなく、現場でできる処理はなるべく現場で行い、全体の効率を高める「分散処理」が本格化してきたのです。
情報システム部門も積極的にパソコンとの連携を考えざるをえなくなったのです。